税務トピックス


経済社会の健全な発展を支える

公認会計士の資格とは?!


企業などの透明性を支え、社会の健全な発展に重要な役割を担う公認会計士。知名度は高いがその仕事内容があまり理解されていない。どんな仕事か、また公認会計士を目指すにはどうすればいいか、まとめてみた。


Q1.公認会計士とはどんな職業ですか?

 会計のスペシャリストとして、企業等の公正な経済活動・社会の健全な発展に重要な役割を担う専門家、それが公認会計士です。若い頃から経営者と直接対話する機会も得られる、とてもやりがいのある仕事です。医師、弁護士に並ぶ難関国家資格の一つでもあります。

 

Q2.監査とはどんな仕事ですか?

 企業の通信簿といえる「決算書」が正しく作られているか、公認会計士が第三者の立場から検証します。透明性のある社会・経済を築くために非常に重要な仕事です。監査業務は、公認会計士だけに認めたれた独占業務です。

 

Q3.企業の経営にも関与できるのですか?

 経営戦略の立案、組織再編、株式公開、企業買収(M&A)など企業の様々な重要局面において、会計の専門家である公認会計士の活躍が期待されています。公認会計士は、監査業務以外にもこのようなコンサルティング業務によって、企業の経営に深く関与できます。会計の専門能力を生かし、検討や分析を定量的に行えることは公認会計士の大きな強みです。

 

Q4.どんな職場で働けますか?

 監査法人でキャリアをスタートさせる人が多いですが、その後は監査を通じて得た経験を生かして、コンサルティングファーム、金融機関、製造業等の一般企業や、官公庁、教育機関等で活躍することも可能です。また、自らの事務所を設立して独立開業する人が多いのも特徴です。

 

Q5.どうしたら公認会計士になれますか?

 短答式と論文式試験からなる公認会計士試験に合格する必要がありますが、受験資格の制限はありません。合格者の中には、試験の出題内容と関係が深い商学や経済学を専攻した人が多いですが、法学や経営学を専攻した人や、理系出身者も数多く合格しています。

Q6.公認会計士になると他の資格も取得できると聞きましたが?

 公認会計士は、税理士となる資格を有しており、税理士登録をすれば、税理士として税務書類の作成や相談、国際税務等の業務を行うことができます。また同様に行政書士登録をすれば、行政書士として官公庁等に提出する書類の作成業務を行うこともできます。

 

Q7.試験に合格しても監査法人への就職が難しいと聞きましたが・・?

 確かに数年前は、試験に合格しても監査法人への就職が難しい時期もありましたが、現在は各監査法人が採用数を増やしており、合格後の就職への不安はなくなってきています。

 

8.女性にとってもやりがいのある職業だそうですね?

 会計や監査の専門知識と実務経験が問われる職業ですので、性別に関係なく優秀な人材が活躍しています。ライフイベント(出産、育児、介護等)で一時的に仕事から離れることがあっても、業務経験を有する専門家は貴重ですので、多くの方が復職しています。女性が生涯を通じて仕事を続けていく上で、専門家として資格を持つことは武器となっています。

 

Q9.将来性はどうでしょうか?

 近年、企業が直面するリスクや課題が複雑になっていることから、公認会計士が活躍できるフィールドは会計にとどまらず、様々なリスクや課題への対応、企業統治などの分野へも広がりを見せており、将来性は高いといえます。また会計は世界の共有言語なので、そのスペシャリストたる公認会計士の活躍の場は、日本国内にとどまりません。すでに多くの公認会計士が海外で働いていますが、今後も企業経営のグローバル化は一層進むことから、海外での活躍の場が広がることは確実です。

 


軽のエコカー減税拡充

来年度購入分から 軽自動車税も 政府・与党方針


政府・与党は、軽自動車を持つ人が毎年納める「軽自動車税」について、エコカー減税を2015年度から新たに適用する方針を固めた。

 

普通車を持つ人が納める「自動車税」では、一定の燃費基準を満たす新車を購入した翌年度に限り75%~50%軽減している。この仕組みを軽にも拡大する。軽自動車税は来年4月以降に購入した新車から、自家用車で年18000円と現行の1.5倍になることが去年決まったため、負担を軽くする。

自民・公明両党は、減税率を詰めたうえで、30日にまとめる15年度税制改正大綱に盛り込む。

 

 車を買った時には消費税や「自動車取得税」がかかる。購入時や車検時には「自動車重量税」も課税される。さらに毎年自動車税(軽は軽自動車税)を納める必要がある。燃費が良い軽については、取得税や重量税は減税されるのに、軽自動車税は対象外だった。

 適用車種は、国土交通省が定める「2020年度燃費基準」の達成度で決まる。

 この基準は、例えば、車両重量が900㎏(ダイハツ工業のタントに近い)の場合、ガソリン1ℓあたりの走行距離が23.7㎞になる。この基準を20%上回れば75%減税、10%上回れば50%減税にするといった案を軸に調整する。

75%になれば、軽自動車税は18000円から2700円になる。

 

軽自動車は税金やガソリン代などが安く、スズキの「ワゴンR」など、地方を中心に人気がある。今年1月~11月の軽自動車の販売台数は前年同期比7.9%増の約168万台で、乗用車全体の4割近くに達する。

 

 軽自動車税の増税は14年度税制改正で決まった。しかし、地方経済の回復が遅れていることから、税負担が重くなることを懸念する声が強まった。

自動車関連の税制では、消費税率10%台への引き上げが174月に先送りされているため、10%時に予定されていた取得税の廃止も延期される。来春で期限切れとなるエコカー減税の枠組み自体も延長されることが固まっている。

               (読売新聞ニュース)


企業家の卵集まれ!

                                千葉県、秋に「コンテスト」 優秀者には支援


  これまで起業と縁遠かった女性や若者、シニア世代にも起業に挑戦してもらおうと、千葉県は今秋、ビジネスのアイデアなどを競うコンテストを始めて開催する。

優秀者には無料で経営や財務の専門家を派遣するなど経営支援を行う。

 

 千葉県経営支援課によると、千葉県はこれまで低金利での融資などにより起業支援を行ってきたが、今年度は優秀な起業家の卵の発掘に向けて本腰を入れる。

 起業に興味を持ってもらえるように先進事例集を作成するほか、融資制度などの情報やノウハウの提供も強化する。起業後の人脈づくりまで継続的な支援を行う方針で、今年10月に開催予定のコンテストをその柱に位置づけている。上位3人程度の優秀者には経営に詳しい専門家を派遣するという。


 ほかにも、起業した人が試しに店舗などを出店する「チャレンジショップ」の取り組みも、千葉県がイベントスペースなどにブースを設置するなどして支援する。

起業家や起業したい人の交流イベントも開催し、情報交換や人脈づくりの場を提供する。

 同課は「新たな発想による起業を促進し、優秀な起業家を育成したい。『創業予備軍』が成長し、顕著な実績を上げられるよう一貫した支援で応援していきたい」としている。






               (読売新聞ニュース)


マイナンバー こう変わる

           企業、厳重な管理不可欠

●源泉徴収票に記載

 マイナンバーは企業活動にも大きな影響を与える

従業員とその家族の個人番号や本人確認書類を集めて照合し、書類に記載するなど複雑な作業が必要となる。個人情報漏洩など法に違反した場合の罰則も厳しくなっており、情報管理に一段と気を配る必要がある。


 企業が作成する書類でマイナンバーの記載が義務付けられる代表格ともいえるのが源泉徴収票だ。年末調整時の記載は制度開始の1年後からだが、20161月以降の退職者には直ちに番号を記載する必要がある。契約社員やパート・アルバイトなども導入初年度から対応が必要だ。

  雇用保険なども161月から提出書類にマイナンバーを記載することが求められ、171月からは健康保険と厚生年金保険も同様となる。 

 源泉徴収票などの書類作成に加えて、個人情報保護の観点から従業員のマイナンバーの保管や廃棄への厳格な対応も欠かせない。各企業は専門組織や先任者を置く必要がある。

 厳しい罰則規定も設けられ、企業の情報担当者などが従業員らの個人情報を外部に流すと、懲役や罰金刑が科せられる場合がある。社内的に個人情報の取扱規定などを強化すると同時に、業務を外部に委託する場合などに新たなルール整備も不可欠だ。

              (読売新聞ニュース)


社会福祉法人 余剰金活用へ

厚労省改革案 財務公表義務化など


 社会福祉法人を巡る制度改革について議論を進めてきた社会保障審議会(厚生労働相の顧問機関)の福祉部会が12日、幸酷暑をまとめた。余剰金を福祉活動に使うことや財務諸表の公表を義務づけることが柱。これを受けて厚生労働省は来月にも社会福祉法の改正案などを国会に提出、2016年度からの施行を目指す。


 社会福祉法人は、特別養護老人ホームや児童養護施設などを運営する民間の非営利団体で、全国に約2万ある。法人税などで税制優遇を受ける一方、例えば、特養では、蓄えが平均3億円にも膨れあがっているとの批判があった。

 報告書では、社会福祉法人の財産から、事業に必要な建物や設備、当面の運転資金を除き、余剰金を全て、生活困窮者向け無料・定額サービスの提供など福祉事業に使うよう義務づけることとした。役員報酬に関しては、支給基準を定めたうえで、総額を公表。収益が10億円以上か、負債が20億円以上の法人には、公認会計士など外部の専門家による監査を義務化することを求めた。

 このほか、第三者でつくる「評議員会」の設置を義務付け、理事の選任・解任など重要事項を議決させることとしている。


               (読売新聞ニュース)


ふるさと納税簡単に

地方活性化に一役

確定申告が不要・控除の上限2倍


 政府は生まれ故郷や応援したい自治体に寄付すると、所得税や個人住民税が減額される「ふるさと納税」を使いやすくする。税の控除を住民税に一本化し、所得税の控除を受けるのに必要だった税務署への確定申告を省略するほか、税金が減額される寄付の上限も2倍にすることを検討する。地方活性化策の柱の一つに位置づけ、来年度から実施する方針だ。

 

 ふるさと納税は、住居地とは別の都道府県や市町村に寄付した際に、一定額を上限に所得税や住民税の控除を受けられる制度。控除を受けるには税務署に確定申告する必要があり、給料から税金が源泉徴収されるサラリーマンの世帯では不慣れな確定申告の手続きを嫌い、利用をためらう例も多かった。

 税務署へ確定申告は主に所得税の控除に必要な手続きで、政府は控除の対象を住民税に一本化し確定申告の手続きをなくすことを検討する。住民税の控除は寄付した自治体が受領書を住居する市区町村に伝達する仕組みが有力で、寄付した人が自ら市区町村に出向く必要がない方向にする。

 

 控除を受けられる寄付の上限も増やすことを検討する。現在、控除の上限額は所得税の一定額と個人住民税の所得割額の1割。このうち所得税の控除をなくしたうえで、住民税の所得割額の2割に引き上げる。

 例えば、年収500万円の給与所得者(夫婦こどもなし)の場合、控除される税金の上限は所得税と住民税

合わせて2万8000円(寄付額にすると3万円)。見直し後は所得税の控除がなくなり、住民税で控除される上限が5万円(寄付額にすると5万2000)になる。

 寄付した人は税控除を受けられるうえ自治体から、ふるさと納税の特典(下記きょうのことば)として特産品をプレゼントする例も相次ぎ、利用者が拡大している。総務省によると控除を受けた人は2009年度の約3万3000人から13年度は約106000人に、寄付総額も約73億円から約130億円に増えた。特に東日本大震災を受けた12年度は寄付の利用者約74万人、寄付額約649億円と大幅に伸びた。

 制度の拡充で、寄付するひとにとって手続きが簡単になるうえ、受け取る税控除も倍になるため、利用がさらに増えると期待している。政府は自治体への寄付の拡大が見込まれるふるさと納税の拡充を、地方活性化の目玉に位置づけたい方針だ。


税収移転に期待 都市部の自治体に不満も

 安部政権は来年春の統一地方選もにらみ、人口減少対策と地方活性化を重点課題に掲げる。経済政策「アベノミクス」は地方への広がりが今ひとつの評判が根強い。ふるさと納税の拡充はその一環で、9月の内閣改造に合わせて設置する。「まち・ひと・しごと創生本部」で具体策を検討。年末の税制改正で与党と協議し、来年の通常国会に関連法案を提出する方針だ。


 ふるさと納税は、菅義偉官房長官が第1次阿部政権で総務省だったころに検討を始め、2008年に導入した。小泉政権下の三位一体改革による地方交付税の削減などで都市と地方の税収格差が広がり、地方の不満が強まったことに対応するのを狙いの一つとした。

 日本では寄付文化が十分に定着していないとの見方もあり、当初は寄付額が伸び悩んだ。その後、寄付した人に特産品などを贈る自治体が増えたことから利用者が増えたが、税収の地域格差を縮める効果はなお十分ではないとの指摘も根強い。政府は今回の制度拡充で、都市から地方への税収移転がある程度進むことを期待する。


 ふるさと納税では都市部の住民が地方の自治体に寄付する例が多い。控除の対象を住民税に一本化し控除額も増やせば、都市から地方への税収の移転を拡大する効果も期待できる。国税の所得税は控除対象から外れるため、財務省の反発も小さいとみられる。

 自治体には行政サービスを受ける住民が税を負担する「受益者負担の原則」から逸脱するという批判もある。特に寄付する人が多く住む東京など都市部の自治体では税収減が大きくなる可能性があるため「住民は行政サービスを受ける地域に納税すべきだ」と不満を募らせる可能性がある。



-きょうのことば- ふるさと納税の特典 話題づくりも狙う

▽…我が町への寄付をPRするため、寄付した人に特産品などを贈る地方自治体が増えている。1万円程度の寄付で海産物や農産物を贈る例が多い。話題づくりも狙って100万円の寄付で豚肉2頭分などプレゼントするところもある。


▽…最近は実際に訪れてもらおうと、地方の温泉やゴルフ場の利用券、旅館やホテルの宿泊券なども目立つ。ダイビングや森林セラピー体験など、ふるさと納税を観光のPRのきっかけにしようとする試みも相次いでいる。


▽…過熱気味だとの指摘もあるが、自治体の多くは肯定的だ。総務省のアンケート調査では、ふるさと納税の特典について「積極

  的に実施するべき」とする市町村が13%、「特に問題はない」が55%と大半が評価。「問題はあるが、自治体の良識に任せ

  るべき」は23%、「問題があるので規制すべき」は1%だった。

                                              (日経新聞ニュース)

「20年前から誤り」税還付加算金

                      自治体返還額確定に必死


全国の自治体で還付加算金の計算ミスが相次ぎ、政府は17日、ようやくミスの元になった条文を変更する地方税法の改正案を閣議決定し、通常国会に提出した。同法の解釈を誤った自治体だけでなく、多発するミスを事実上、放置した法務省の責任も問われる。

 

 東京小金井市役所。納税課員ら7人が専従体勢を取り、1月3日から未払い額の確認作業を再開した。加算金の未払い件数は約3500件とみられる。課員らは今も、書類を一件一件精査しており、「年度内に完了させたい」と話す。


 読売新聞の調査では、20126月に埼玉県杉戸町で計算ミスが発覚した後、他の自治体でも相次いだ。同町では計算方法に疑問を持った担当職員が「本当にこれでいいのか」と県に問い合わせ、誤りに気づいた。同町が国民健康保険税で還付加算金約64万円が未払いだったと発表。報道を機に、同県ではさいたま、所沢など16市でも未払いが見つかった。

 埼玉のミスを受け、香川県が138月、県内17市町の税務担当者を集めた会議で調査を指示したところ、高松市以外の16市町で未払いが判明した。


 自主点検した自治体は、時効(税金5年、保険料2年)にかからない期間のみを対象としており、実際の未払いはもっと多いとみられる。埼玉県羽生市は「少なくとも20年前から誤っていた」(税務課)、広島県竹原市は「十数年前に事務取り扱いを見直してから間違いが続いていたようだ」(同課)としている。


 早稲田大学の須藤重幸教授(租税法)は「自治体が以前から地方税法に関するミスを繰り返しているのに、なぜこれほど国や自治体の対応が遅れたのか理解に苦しむ」と首をひねる。

 総務省自治税務局は「報道や自治体からの問い合わせで、ミスについては把握していた。重大な問題と受け止め、法改正を決めた」としている。

               (日経新聞ニュース)


税還付の利息 法改正へ

                             計算ミス多発 未払い一時15億円


 政府は17日、納めすぎた住民税などを自治体が給与所得者らに返す際、利息に当たる還付加算金の計算を誤り、全国で多額の未払い金が生じているとして、計算規定を変更する地方税法の改正案を通常国会に提出した。読売新聞の調査では、少なくとも全自治体の3割に当たる544市区町村(42都道府県)で計算を誤り、計151000万円が一時、未払いとなった。


 還付加算金については給与所得者らと個人事業主らを対象とする二つの計算規定があるのに、ミスをした自治体は、加算金が生じる期間が短く設定された個人事業主らの規定を給与所得者らにも適用していたため、加算金が少なくなっていた。

還付手続きでは、本人の申告に基づき、所得税が減額された後、地方税も還付される。現行法では、給与所得者らの場合、申告前に遡り、住民税などを納付した日の翌日から計算するが、個人事業主らの場合は、税務処理を通知された日の翌日の約1ヵ月後が起算日とされていた。

 読売新聞の調査では加算金の計算ミスは20126月、埼玉県杉戸町で発覚後、他でもミスの発覚が相次いだ。総務省は全国の自治体に対しミス防止を呼びかけたり、調査を指示したりしなかったため、同様のミスは全国に広がった。

 読売新聞は同月~1412月に自治体が自主点検し、公表や議会で報告した分を調べた。544市区町村のうち、541市区町村は未払い額を確定させ、住民への返還を進めている。東京都内の狛江、小平、小金井の3市は返還額を計算中だ。

 

 改正法案は、給与所得者らの加算金の起算日を、「還付申告の翌日から約1ヵ月後」にする内容。これによって計算期間は個人事業主らの場合とほぼ同じになる。

 

 

 

 

               (日経新聞ニュース)


検査マニュアル改定


 銀行が中小企業に運転資金を出しやすくなる。

金融庁が20日、銀行検査の指針となる「検査マニュアル」を改定。一時的に責務超過に陥っている中小企業向けでも収益回復の可能性が高ければ運転資金の融資を正常な貸出債権と分類してよいと明らかにしたためだ。経営再建中の中小企業などに恩恵が広がりそうだ。


 運転資金は返済期間1年以下で、無担保・無保証の融資の事。健全な企業であれば返済期限が来てもそのまま借り入れを継続できる。利払いだけで済むため配当を支払う資本調達と事実上同じで、擬似資本ともいわれる。13年度の融資額は82兆円。

 検査マニュアルで金融庁が正常債権と分類できると例示したのは、住宅建材メーカーがホームセンター向けの組み立て家具の製造卸に転業したケース。一時的な債務超過状態にあるものの、売上回復の可能性が高いケースとして示した。


 銀行は通常取引先の財務諸表を見て貸出債権が不良債権かどうかを判断する。「債務超過」「連続赤字」などの財務状態を見ると、一時的であっても不良債権に分類しがち。この結果、正常債権に分類されないと運転資金の融資は難しい状況だった。

 今回のマニュアル改定では、企業活動の現場まで赴き回復の可能性があると判断した場合は、正常債権と判断し運転資金を融資して良いと明確にした。取引注文書を確認した上で現場に行き、製造状況から在庫の状態、店頭での売れ行きまで細かく実地調査した上で判断しているケースなどを念頭に置いている。

金融庁の検査マニュアルは、銀行の不良債権が日本経済の最大の問題となった1990年代末に初めて作られた。不良債権の増加を防ぐのが主眼だったため、経営再建中の企業などに対する融資が滞りがちとの指摘が増えていた。

 今回の検査マニュアル改定は、日本経済の活性化を図る安倍政権の成長戦略に沿った動きだ。「中小零細企業の資金ニーズは銀行が目利き力を発揮し、企業の実態を適切に判断する事が重要だ。」だ。

金融庁の細溝清史長官は1月中旬、銀行界との協議の場でこう説明した。


 銀行の融資現場は「金融庁の検査マニュアルがあるため債務超過なら融資できない」といった説明を取引先企業にしにくくなる。貸し出しに注意を要する取引先か、経営再建が可能な企業かの判断を従来よりも入念な調査で判断するよう迫られる。銀行の融資態度が機動的になれば、景気回復の一助にもなりそうだ。












               (日経新聞ニュース) 



中小の保証料割引制度

                       県信用保証協会 新規利用・創業促す


 千葉県信用保証協会は、中小企業などを対象に保証料率を割り引く2種類の制度を新設した。協会の新規利用数増加や創業支援を目的に、一定の条件を満たせば保証料率を0.150.2%割安にする。消費増税や円安など地域の事業者を取り巻く環境が変化するなかで、柔軟に利用できる制度を設け、県内経済の活性化を図る。


 新設した割引制度「キックオフ」は現在保証協会を利用していない中小企業が対象。業暦が3年以上あるなどの条件を満たせば、8000万円を保証限度額とし、一律0.15%保証料率を割り引く。

 協会によると、県内企業約13万社のうち保証協会を利用しているのは約43000社(148月末時点)といい、新規利用者を増やす狙いで設立した。


 もう1つの「創業計画実施サポート割引」は、新規に事業を始める個人と、創業から1年以内の事業者を対象とする。創業計画を策定する際に銀行など「認定経営革新等支援機関」から支援を受ける事などが条件で、通常の信用保証率よりも0.2%低い0.6%の保証料を適用する。補償限度額は最大1500万円。

                              (日経新聞ニュース)


総合支援で県内連携

                                 件信用保証協・日本公庫 11金融機関と


 千葉県信用保証協会と日本政策金融公庫は28日、千葉銀行など県内11の金融機関と創業支援で連携すると発表した。

企業家が創業に必要な資金を柔軟に調達できるよう協調融資をしたり、支援に関するノウハウを共有したりする。昨年施行の産業競争力強化法で国が掲げる創業支援の流れを後押しする。

 県保証協会と日本公庫国人生活事業の県内4支店とが、県内3行や千葉信用金庫など5信金3信組との間で覚書を交わした。2月1日から適用する。県内全ての金融機関と保証協会、日本公庫が連携するのは全国でも初という。

 具体的には、創業時に設備投資などでまとまった資金が必要になった場合に、金融機関と日本公庫とで協調融資できるようにする。例えば、日本公庫の創業向け融資と、民間金融機関による県の保証協会の保証付き融資とを組み合わせる事などが想定される。

 このほか、年2回程度の情報交換会を開催し、各機関で県内各地の状況やノウハウなどを共有する。


 今回連携した各行などが開催する創業支援セミナーに互いに講師を派遣したり、一緒に窓口で創業に関する相談に乗ったりすることも今後予定する。

               (日経新聞ニュース)


ふるさと納税

                              政府方針「贈り物合戦」過熱化防ぐ


 「ふるさと納税制度」を利用して寄付してくれた人に、地方自治体が「お礼」として高額な特産品などを贈る事例が増えているため、政府・与党が歯止め策を作ることになった。「○円相当の商品」などと金額を表示することや、換金性の高い商品券などを贈り物にすることは自粛するよう要請する。


 使用者を増やすためふるさと納税制度が2015年度にも拡充されるのに併せて、自治体による「贈り物合戦」の過熱防止策を総務省が自治体に通知する。

拘束力はないが、著しく基準から外れたものには、総務省が是正を促す。


 ふるさと納税は、応援したい自治体にお金を寄付すると所得税・個人住民税が控除(減税)される制度。自民、公明党は30日まとめる15年度税制改正大網に、控除の上限額を2倍に引き上げることや、確定申告なしで控除が受けられる仕組みを盛り込む。

 併せて、金額表示や高額商品の贈呈の自粛、広く流通しているプリペイドカードなど換金性の高い金券を自粛対象にすることなども盛り込む。

 

 ふるさと納税を紹介するインターネット専門サイトでは、「寄付金額の4割相当のゴルフ場利用券」「シルク布団4点セット(37万8000円相当)」など、寄付金の額に応じた贈り物が表示されるものもある。

政府内では「競争の過熱が自治体の財政を圧迫し、本来の趣旨から外れる」との声が強まっていた。

 

 

 

 

 

 

 

               (日経新聞ニュース)


国・地方納税 ネット一括

                 マイナンバー負担増配慮 企業の給与手続き軽く


 政府は企業向けの国税と地方税の納税手続きを統一する。従業員の源泉徴収票(国税)と、給与支払い報告書(地方税)の書式をそろえ、ネットで一括提出できるようにする。

 企業の社会保険料の事務処理を助けるため、官民共同で会計ソフトの開発にも乗り出す。今後、税と社会保障の共通番号(マイナンバー)への対応で企業の事務負担が増すことに対応し、軽減策を打ち出す。


 国税と地方税は2017年からマイナンバーを書き込んだ書類をやり取りできるようになる。政府はこれに合わせ、様式が異なる企業の納税手続きを統一。17年から源泉徴収票と給与支払い報告書を一括で作成・提出できるようにする。

企業がネットを通じて提出する源泉徴収票は年間約310万件、給与支払い報告書は約2000万件に上る。様式をそろえれば、企業の事務負担が大幅に減る見通しだ。


他の書類も利便性を高める。税務署に書面で出す登記事項証明書や出資関係図は、164月からネットに書類を保存・表示できるPDFファイルで送れるようにする。

社会保険料の手続きも簡単にするため、企業の担当者がネット上で簡単に処理できる会計ソフトの開発を支援する。税務手続きは民間のソフトが普及している一方、社会保険は政府が昨年末まで国のシステムと民間のソフトをつなぐIT(情報技術)の仕様を公開していなかったため、開発が進んでいない。

 今年度中に国税・地方税・社会保険の各当局とソフト業界が共同会議を設置。国がソフトの開発に必要な情報を公開し、民間に税、社会保険料ともに対応できるソフトの開発を促す。ソフトの利用率は中小企業で約7割だが、開発で導入がさらに進むとみている。


政府が企業の税務関連手続きの簡素化を急ぐのは、マイナンバーに導入で事務負担が増えるためだ。企業は社会保障と税に関する源泉徴収票などの種類に番号を書き込んだうえ、一定期間保管しなければならない。

システムの仕様変更も必要だ。システム改修費は中小企業でも数百万円から1000万円程度に上ると見込まれる。負担だけが増えないように軽減策を用意することでマイナンバーへの理解を得る狙いもある。


▽源泉徴収票・・・企業の従業員が受け取った所得の額と支払った所得の額が記された書類。企業は従業員の所得から天引きして所得税(国税)を納める。会社員の所得証明書としても使われる。

 

 

 

 

 

 

 

 

             

 

 

 

              (日経新聞ニュース)


中小減税特例2年延長

                             政府・与党方針 法人税15%を維持


 政府・与党は、中小企業向けの法人税(国税)を軽減する特例措置を2年延長する方針だ。

2014年度末まで年間800万円以内の法人所得にかかる税率を15%とし、大企業(現行25.5%)より低く抑える措置を16年度末まで延ばす。中小企業の業績回復が大企業に比べて遅れていることに配慮した。30日に決定する15年度税制改正大網に盛り込む。


 資本金1億円以下の中小企業には特例として、年800万円以内の所得に 19%の法人税率をかけてきた。リーマン・ショック後の景気低迷を背景に、今はさらに低い15%の税率を適用している。

 財務省によると、大企業並みの利益があっても、中小企業向けの優遇税制を利用している中小企業は2500社超。政府・与党は法人税の実効税率(東京都は35.64%)引き下げの代替財源として、中小企業に適用する軽減税率を通常の19%に戻すことも検討課題に挙げた。

だが、業績回復を後押しするため特例措置の縮小・廃止に踏み込まない見通しになった。




               (日経新聞ニュース)


結婚・育児の贈与 非課税

                               政府・与党 子・孫11000万円上限


 政府・与党は、結婚や出産、育児の費用を親や祖父から提供してもらった際の贈与税が非課税になる制度を2015年度に設ける方針を固めた。154月から17年末までとする方針で、子や孫1人あたり1000万円を上限とする方向で調整している。

 学費などの教育資金は15年末まで1500万円を上限に非課税となっているが、この期限も3年程度延長する。親や祖父母からもらった住宅資金の非課税枠は、15年1月に1000万円から1500万円に拡充。いずれも資金を一括して受け取れる場合に限る。

 これらを最大限活用すれば、1人につき4000万円までの資金が非課税となる。自民、公明両党が30日にまとめる15年度税制改正大綱に盛り込む。

 

 贈与税は110万円を超える財産を譲り受けると課税される。例えば今年12月末までに1000万円を受け取った場合、231万円の贈与税がかかる。結婚や教育、住宅取得などの目的なら一定額まで税金がかからないようにする。

               (日経新聞ニュース)


軽のエコカー減税拡充

          今年度購入分から 軽自動車税も 政府・与党方針


政府・与党は、軽自動車を持つ人が毎年納める「軽自動車税」について、エコカー減税を2015年度から新たに適用する方針を固めた。

 普通車を持つ人が納める「自動車税」では、一定の燃費基準を満たす新車を購入した翌年度に限り75%~50%軽減している。この仕組みを軽にも拡大する。軽自動車税は来年4月以降に購入した新車から、自家用車で年18000円と現行の1.5倍になることが去年決まったため、負担を軽くする。

自民・公明両党は、減税率を詰めたうえで、30日にまとめる15年度税制改正大綱に盛り込む。

 

 車を買った時には消費税や「自動車取得税」がかかる。購入時や車検時には「自動車重量税」も課税される。さらに毎年自動車税(軽は軽自動車税)を納める必要がある。燃費が良い軽については、取得税や重量税は減税されるのに、軽自動車税は対象外だった。

 

 適用車種は、国土交通省が定める「2020年度燃費基準」の達成度で決まる。この基準は、例えば、車両重量が900㎏(ダイハツ工業のタントに近い)の場合、ガソリン1ℓあたりの走行距離が23.7㎞になる。

この基準を20%上回れば75%減税、10%上回れば50%減税にするといった案を軸に調整する。75%になれば、軽自動車税は18000円から2700円になる。

 

 軽自動車は税金やガソリン代などが安く、スズキの「ワゴンR」など、地方を中心に人気がある。今年1月~11月の軽自動車の販売台数は前年同期比7.9%増の約168万台で、乗用車全体の4割近くに達する。

軽自動車税の増税は14年度税制改正で決まった。しかし、地方経済の回復が遅れていることから、税負担が重くなることを懸念する声が強まった。

 

 自動車関連の税制では、消費税率10%台への引き上げが174月に先送りされているため、10%時に予定されていた取得税の廃止も延期される。来春で期限切れとなるエコカー減税の枠組み自体も延長されることが固まっている。

 

 

 

 

               (日経新聞ニュース)


住宅ローン減税延長

                               1年半 贈与非課税枠も拡充


政府・与党は19日、2017年末に期限が切れる住宅ローン減税を19年6月まで延長する方針を固めた。最大で年50万円を所得税から控除する現在の仕組みをそのまま適用する見通し。

 今年末が期限になる住宅資金の贈与税の非課税措置は最大3000万円に拡充する案を含め検討に入った。17年4月の消費増税をにらみ住宅市況を下支えする狙いだ。30日にまとまる与党税制改正大綱に盛り込む。

 住宅ローン減税はローン残高の一定割合に当たる額を所得税から差し引ける仕組み。今年4月から17年度末までに入居した場合、ローン残高が多いと最大500万円の減税となる。

 1年半の延長は、当初の1510月から17年4月に先延ばしした消費増税の延期期間と同じだ。住宅ローン減税の17年末の期限に到達する前に延長を決めることで、消費増税後の住宅需要の落ち込みを抑える。今年4月に消費税率を8%に引き上げてから、住宅販売は低迷し、景気回復がもたつく一因となっている。

 住宅資金の贈与税については、現在、親や祖父母などから住宅購入資金を年序してもらった場合、最大1000万円まで贈与税がかからない優遇措置がある。政府・与党は期間を4年程度延長したうえで、段階的に限度額を設定する検討に入った。まず、来年1月から年末までは、現在の1000万円の限度額を1500万円に引き上げる方向で議論が進んでいる。

 

 16年1月~9月は消費増税の駆け込み需要が見込まれるため、1500万円からいったん引き下げる。1000万円~1200万円程度にとどめる案があり、1610月~17年度末は増税の反動減対策として大幅に拡充する。

国土交通省は3000万円とする案を求めている。

 

 

 

 

 

         (日経新聞ニュース)                                                


住宅・自動車の税軽減 焦点

                  税制改正 議論ヤマ場  法人減税2.4%台で調整


自民党税制調査会(野田毅会長)が衆議院で中断していた2015年度税制改正の作業を再開した。30日の税制改正大綱の決定に向け議論は終盤に入り、住宅資金の贈与税を非課税にする措置の延長や、自動車取得税の軽減に踏み切るかが焦点となる。目玉となる法人税改革は15年度の実効税率(東京都は35.64%)の下げ幅を2.4%台とする方向だ。


 自民税調は1617日の非公式幹部会合で主要課題を整理した。専業主婦らがいる世帯の所得税を軽減してきた配偶者特別控除は見直しに向けた具体的な議論を先送りにする。

 住宅資金の贈与税の非課税措置は、年末に期限切れとなるため制度を延長する方向だ。今年4月に消費税率を8%に引き上げて以来、住宅販売は低迷が続いており、非課税措置をさらに拡充するかが議論の焦点となる。

政府・与党では現在1千万千としている限度額を1500万円に引き上げたうえで期限を3~4年程度延長する方向で議論が進んでいる。


 関係団体などは消費再増税が見込まれる17年4月以降、限度額を3千万円に引き上げることも求めている。政府・与党は住宅販売を安定させるため、将来の限度額引き上げをどこまで認めるかの議論を急ぐ。

 現在3%の自動車取得税は、来年10月に予定していた消費税再増税と同時に廃止することが決まっていた。再増税の延期によって廃止の見通しが立たなくなり、業界団体が1%分だけでも税率を下げるように要望する。取得税の廃止は消費税再増税による販売の落ち込みを補う措置だったため、党税調などでは1%下げに否定的な意見がある。消費低迷が続いており、税率引き下げに踏み切るべきだとの声も残る。

 産業界が注目する15年度の法人実効税率の引き下げは、首相が麻生太郎財務相らと16日に協議し、財源の確保分を減税幅が上回る先行減税とする方針を確認した。政府高官は17日、2.4%台で調整すると明らかにした。週内にも引き下げ幅を確定させる構えだ。

 また政府・与党は17日、紙巻きたばこ6商品の軽減税率を廃止する方針を固めた。日本たばこ産業(JT)の「わかば」などの比較的価格が安い銘柄は、1本あたりの税額が半分程度に抑えられ、不公平との指摘があった。

危険な空き家の撤去を促すため、固定資産税の優遇を見直すことも正式に決めた。住宅用地に認められている税額の軽減の対象外にすることで、空き家の放置を防ぐ。

 消費税の軽減税率導入や配偶者控除の見直しは先送りし来年以降に制度設計を検討する。

               (日経新聞ニュース)


海外移住 富裕層に課税

                                 税逃れ防止、来年7月導入


政府・与党は19日、富裕層の海外移住による税逃れの防止策を来年7月に導入する方針を固めた。1億円を超える金融資産を持つ富裕層の株式の含み益に所得税を課税する仕組みを導入する。

日本では年間100人程度が対象になる見通しだ。30日にまとめる2015年度税制改正大綱に盛り込む方針。


 譲渡益への課税は国内に住む人に株式売却益に所得税と住民税が合計20%かかる。現行制度では含み益のある株を保有したまま移住すると、日本政府からは課税されず、移住先の国が売却時に課税することになる。

 金融資産の売却に課税しないシンガポールやスイスに移住すれば税金はかからない。節税策としての移住が増加しており、これを是正する狙いがある。

 転勤などで海外に一時的に住み、日本に戻る人には課税しない。日本に戻る予定の人は出国時に納税の猶予を申告し、国が定めた期間内に株式を売却せずに戻れば課税を免除する方向だ。期間内に帰国しない場合などは、移住先の国の税務担当局を通じて日本政府が税を徴収する方針。

 一方、国境を越えるインターネット取引への課税は来年10月に導入することも正式に固まった。米アマゾン・ドット・コムの海外サーバーなどから配信される電子書籍や音楽などに消費税を課す。

 

 

 

               (日経新聞ニュース)


研究減税 400億円超縮小

                            控除上限 30%台を25%に 政府・与党


 政府・与党は19日、企業の研究開発を支援する政策減税を400億円~500億円縮小する方向で調整に入った。研究費の一定割合を法人税額から差し引ける上限を今の30%から25%に引き下げ、法人減税の代替財源の一部に充てる。財務省は20%への引き下げを目指したが、企業の国際競争力を損なわないよう求める経済界の要望に配慮した。

大学と共同研究なら優遇

30日にまとめる2015年度の与党税制改正大綱に盛り込む。研究開発減税(下記きょうのことば)は、法人減税の財源として見込む約1兆円の政策減税(租税特別措置)の中で最も多く、12年度時点で3950億円の減税規模がある。

 財務省によると、研究開発減税の縮小で捻出できる400億~500億円は、法人税の実効税率0.1%分の代替財源になる。経済界には赤字法人にも課税する外形標準課税の強化などで法人減税の代替財源の確保に協力したとして、研究開発減税の縮小は抑えるべきだとの声が出ていた。

 研究開発減税は主に3種類ある。研究開発費総額の8~10%(中小企業は12%)を法人税額から差し引く「総額型」、研究開発費を増やした企業の法人税を軽減する「増加型」、売り上げの10%を超える研究費の一部を控除する「高水準型」だ。「総額型」が大半の3690億円を占め、今回は総額型の税額控除の上限を30%から25%に引き下げる。

 研究開発減税を利用する企業は、多額の研究開発費をかける製薬など化学工業、自動車、機械製造業が全体の5割を超える。研究開発面での国際競争力への影響を懸念する声に配慮し、新たな優遇措置も用意した。

 一つが大学や国の試験機関との共同研究や委託研究に積極的な企業への減税規模の拡大だ。

現在、大学などと共同研究する場合は研究費の12%を税額控除できる特別枠がある。この控除率を大学との共同研究なら30%、他企業との共同研究なら20%に高める。


 中小企業の知的財産に大企業が払う使用料も、特別枠の研究開発費用として計上することを認め、使用料の20%を控除できるようにする。

 特別枠の研究費は他の「総額型」の減税とは別に、法人税額の5%まで差し引くことができる。

企業が研究開発の「自前主義」を脱して外部と連携することで技術革新を促す。「総額型」は03年度の税制改正で導入された。



  -きょうのことば- 研究開発減税 医薬企業などの投資後押し

▼…企業が研究開発への投資を増やすよう背中を押すために、税で優遇する制度だ。医薬品などの研究開発は国際競争が激しく

  なっており、日本企業の力を強める狙いがある。研究開発費の総額の8~10%を法人税額から控除(差し引く)ことができ

  る。中小企業の場合は12%だ。ただ、控除には上限が設けられており、現在は法人税額の30%で、2015年度から25%に縮小

  になる。

▼…研究開発費には人件費や原材料費も含む。今回見直すのは研究開発減税のうち総額型と呼ばれる仕組みだ。全体で減収額は

  3952億円(12年度)あるが、総額型が3686億円を占める。適用件数は9千件近い。総額型を利用する企業のうち、控除上限

  まで使っているのは約680法人で、税額控除は1826億円ある。控除上限が減れば、多くの企業で増税になる見込みだ。増税額

  は400500億円になる。

▼…研究開発税制の見直しで影響を受ける業種は特定の分野になりそうだ。研究開発減税の業種の適用額の割合では化学工業

  (24%)や輸送用機械器具(22%)、機械造業(11%)などが多い。

                                               (日経新聞ニュース)

法人税「3年で20%台」

                              実効税率下げ 財源と一体で検討 政府・与党


 来年度税制改正の焦である法人実効税率(東京都は35.64%)について、政府・与党が「3年間で20%台に引き下げる」との案を検討している。赤字企業にも負担を求める外形標準課税の拡大など財源確保策と一体で詰める。複数の与党幹部が明らかにした。


 自民党税制調査会(野田毅会長)は近く安倍晋三首相に最終判断を仰ぎ、結論は30日にまとめる与党税制改正大綱に盛り込む。法人実効税率の来年度の引き下げ幅は2.4%台で調整する。

 自民税調は「実効税率引き下げには恒久財源が必要」との立場だ。政府は外形標準課税の課税強化などで約1兆2000億円の税源を確保する見通し。20%台に引き下げるには3兆円程度の財源が必要となる。

 政府・与党は来年度の導入を見送った中小企業への外形標準課税の拡大や中小の法人税率の軽減措置の縮小などを検討。

ただ来春の統一地方選などを控えて増税策の明示への慎重論も根強い。

 6月の経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)は「数年で20%台まで引き下げることを目指す」と決めた。政府・与党では5年間で20%台が共通認識だった。



  -きょうのことば- 法人実行税率

▼…法人税は大半が、法人が稼いだ収益から費用を差し引いた所得に税率をかけて求める。所得をもとに計算する税金には国税の

  法人税(25.5%)のほか地方税の法人事業税(標準課税は7.2%)と法人住民税がある。法人住民税は市町村税の部分が3.2

  だ。それぞれの税率を単純に足し合わせると40%を超える。ただ、日本の法人実効税率は全国平均で34.62%だ。

 

▼…単純な税率の合算と実効税率が異なるのは、税務上の処理が理由だ。国税の法人税を計算する際に、法人事業税は損金として

  参入でき税額を小さくできる。こうした税務処理を経た上で実際の税負担を計算し、所得のうちの割合を示したのが実効税率

  になる。法人事業税と法人住民税は自治体の裁量で、独自に税率を上乗せできる。例えば、上乗せしている東京都は実効税率

  が35.64%で全国平均に比べ1.02%高い。

 

▼…所得税以外を基準に課税する法人関連税もある。例えば、法人事業税の一部に導入されている外形標準課税と呼ばれる仕組み

  で、資本金や給与総額など事業規模に応じかかる。現在、外形標準課税の法人税に占める割合が4分の1だが、政府は来年度

  から2年かけて2分の1に高める。

                                              (日経新聞ニュース)

企業の地方移転 税優遇

                              政府方針 自治体誘致 条件に


 政府は、東京など大都市圏にある企業の地方への移転を促すため、2015年度中に法人税(国税)を優遇する特例を設ける方針を固めた。

地方自治体が作った誘致計画に応募して移転した企業を対象とし、地域の特色に合った産業の集積を目指す。政府が掲げる「地方創生」の目玉とする考えで、企業の地方移転を、移転先の地域を特定せずに税制で促すのは異例だ。

 

  「地方創生」目玉 今年度から

 地方の人口減に歯止めをかける狙いがある。従業員の家族の転居や、地元の雇用増も見込めるからだ。

衆院選後に政府がまとめる15年度税制改正大綱に盛り込み、年明けの通常国会に地方創生関連法の改正案と税制改正関連法案を提出する方針だ。

 具体的には、企業が東京、大阪、名古屋の大都市圏から本社機能や研究開発拠点、研修施設などを地方に移転した場合に、法人税を減税する数年間の租税特別措置を導入する。

 都道府県などが企業を誘致する計画を作り、企業がそれに応じて移転することが条件となる。法人税(税率25.5%)のうち、納める税額の数%程度を差し引く「税額控除」を行う。

 

 また、新たな社屋の建設費などについて、本来は一定年数に分けて経費に計上する「減価償却」を行うが、特例として費用を前倒しして計上できる「特別償却」ができるようにする。

企業にとっては、地方に移転した当初の1~3年程度に計上する費用が増え、課税対象となる所得が減るため、その間の法人税の負担が減る。

 自治体が独自に法人住民税や固定資産税などの地方税を減免した場合は、国が自治体に配る地方交付税で自治体の減収分の一部を穴埋めすることも検討する。

 地方創生を推進する政府の「まち・ひと・しごと創生本部」などがこの新制度を検討してきた。


               (日経新聞ニュース)


「夫婦控除」導入を検討

                                妻「103万円」規定撤廃


 政府は、専業主婦やパートの妻がいる世帯の所得税と公人住民税を軽くする「配偶者控除」を見直し、新たに妻の収入にかかわらず一定額を夫の所得から差し引く「夫婦控除」を導入する検討に入った。新制度は女性の社会進出を支援するのが狙いで、配偶者控除の対象となる「年収103万円以下」の規定は撤廃されることになる。

 2015年度税制改正大綱に配偶者控除の廃止方針を盛り込み、16年度以降に新制度を導入する考えだ。

 

 配偶者控除は、妻の年間所得が38万円以下(給与なら年収103万円以下)だと、夫の課税対象となる所得から38万円(住民税は33万円)が差し引かれ、所得税と住民税の納税額が減る仕組みだ。約1400万人に適用されている。安倍首相が3月に見直しを指示していた。

 配偶者控除を受けようと、女性が年収103万円以下に働き方を抑えることにつながるとの指摘が根強いためだ。首相の指示を受けて、政府税制調査会(首相の諮問機関)は、妻の年収がいくらでも「夫婦控除」が受けられる案など5案を示していた。 

 夫婦控除は、妻がフルタイムで働く世帯にも適用されるため、対象は現在の配偶者控除より急増する見込みだ。妻の年収が夫よりも多い場合は、妻の所得から控除する。

 政府は15年度中に、夫婦控除額をいくらにするかや、パート勤務の所得税の扱いなどについて、基礎控除など他の控除の金額とともに検討する方針だ。

 

 適用される女性が増えると、所得税と住民税の税収減につながり、国や地方自治体の財政を圧迫する要因となる。

 一方、女性の社会進出は、経済の発展や税収増をもたらすと期待される。妻の収入に上限を設けないため、フルタイムで働いても税制上、不利にならず、女性は結婚退職しなくても済む利点がある。

 政府は、将来の人口減を見据え、働き手を確保できるとみている。



               (日経新聞ニュース)


中小など課税強化先送り

                                  政府、社会福祉法人も断念


 政府は社会福祉法人や中小企業への課税強化を先送りする方針だ。財務省が法人実効税率の引き下げの代替財源にするため検討を進めてきたが、反発が強く断念する。来年度の法人実効税率下げは赤字大企業への負担増などでまかなう。

 

 政府の税制調査会は社会福祉法人など公益法人等への課税強化を7年ぶりに検討していた。社会福祉法人や学校法人は原則非課税で、物品販売や飲食などの34の収益事業にのみ税がかかる。法人税率は19%と、通常の法人(25.5%)に比べ低い。さらに収益事業であげた利益を非営利事業で使ってしまえば一定額まで課税されない。

 介護分野などでは企業の参入が進んでいる。税の公平性がゆがんでいるとして課税強化を求める声が出ていたが、社会福祉法人は与野党問わず支持母体になっており政治的な反発が強い。2015年度税制改正論議では見送ることにした。

 財務省が検討していた中小企業への特例の税優遇の廃止も見送る方向だ。リーマン・ショック後、中小企業の法人税率(国税)は年800万円以内の所得に対し、特例で15%の税率が適用されている。14年度末に期限が来るため廃止を検討したが、大企業に比べて業績回復が遅れている中小企業に配慮して延長する見通しだ。

 

 もともと中小企業の税率は本則でも19%と大企業(25.5%)に比べて低い。ただ、中小企業からは原罪の特例税率(15%)からさらに低くするよう求める声も強い。

 法人実効税率を下げる財源としては、赤字大企業への課税強化などが固まった。





               (日経新聞ニュース)


子育て費用贈与 非課税

                                  来年導入、1000万円で調整


 政府は祖父母や親が20歳以上の孫や子に結婚や出産、子育ての費用を贈与する場合、贈与税を非課税とする制度を2015年度に新設する方針だ。非課税枠は孫や子1人あたり1000万円を軸に調整している。高齢者に偏る個人金融資産の世代間移転を促しつつ、少子化対策につなげる。

 14日の衆院選後に最終調整し、30日にもまとめる15年度の税制改正大網に盛り込む。


 新制度は15年度から18年度、までの間に信託銀行などの金融機関に贈与を受ける子や孫名義の専用口座を作って利用する。

非課税対象となる結婚費用は披露宴代や新居の家賃とし、300万円の上限を設ける。出産は分娩費用のほか、不妊治療費などが対象となる。子育て費用はベビーシッター代、保育料、病気の治療費だ。

 結婚式場や病院、保育園などから受け取った領収書を金融機関に提出し、口座から非課税でお金を引き出せるようにする。贈与を受けた子や孫が50歳になった時点で口座に残っているお金には課税する。祖父母や両親が亡くなった場合、使い切っていないお金への課税など相続税逃れを防ぐ仕組みを制度導入の前提とする。

 この制度は内閣府などが非課税枠1500万円で新設するよう8月に要望していた。  

 

  若年層へ資産移転促す    

     金融機関を通じて贈与すれば非課税に

 日本の個人金融資産1600兆円の大半は60歳以上が保有している。株高の恩恵を受けるのも主に高齢者だ。政府が高齢者から若年世代への資産移転を促すのは、結婚や子育てに踏み出しやすい環境を整え、消費を活性化する狙いもある。

 

 政府は祖父母や両親から子や孫への資産移転を促す税優遇の制度を他にも用意している。その一つが2013年4月に始まった教育資金の非課税贈与制度だ。

 授業料や習い事の月謝などの資金を贈与した場合は1人あたり1,500万円までが非課税になる。

 この制度は利用が好調で、15年末としていた期限を18年度末まで延長する。




               (日経新聞ニュース)


28年度から個人住民税の給与天引きを徹底


 納税者の公平性の観点と利便性の向上のため、県と県内市町村は、28年度から個人住民税の特別徴収(給与天引き)を徹底する。

 

 ■特別徴収とは

 事業者が毎月従業員等に支払う給与から個人住民税を天引きし市町村に納入する制度で、アルバイト、パート、役員等を含む全ての従業員から特別徴収する必要がある。

 

 ■特別徴収のメリット

 普通徴収は納期が年4回なのに対し、特別徴収では年12回となるため、従業員の1回あたりの納税額が少なくなる。

また、納付をする手間が省け納め忘れの心配がなく、税額の計算は市役所が行うので事業者は税額計算をする必要がない。

 

 ■特別徴収の流れ